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進化するモンスターたち2012.08.31 Friday
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JUGEMテーマ:読書上記のタイトルは、この本の副題です。
ミリタリーイラストの第一人者である上田信詩の最新巻は、戦後の戦車戦史がテーマ。
冷戦期に起こった朝鮮戦争やインドシナ紛争、そしてこれに続くベトナム戦争や4次にわたる中東戦争、さらには湾岸戦争やイラク、アフガン戦争などなど、第2次大戦後における戦車の戦記ドキュメントが、詳細なイラストと解説で理解できる名著です。
戦後すぐは、やはり第2次大戦の勝利国による余剰兵器が紛争地域に供与され、しだいに戦後の新開発で各国のアーマー・モンスターたちが登場・進化するようすがまさに一望のもとに。
それにしても巻末のコソボ紛争や印・パ戦争などまで、冷戦期といいながら実に多くの戦争が世界各地に起こったことに、最後まで驚かされました。
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『ケロロ軍曹』アンコール 「隊長はタママに?」2012.08.29 Wednesday
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JUGEMテーマ:漫画/アニメケロン軍司令部からとどいた矢文には「隊長ハ…タママニ…」とありました。
このハッキリしない通信だけで、ケロロは隊長の座を失い、タママが新隊長に。
その後、独裁者と化したタママの暴走で、ドロロもギロロも粛清?
ケロロはガンプラも破壊・撤去され茫然自失です。
しかし、この通信文は「隊長はケロロのままにしておく」という内容。
なんだか人騒がせでアナクロなケロン軍司令部でした。
ケロロの偉そうだったり、しょぼくれたりの変化が、やたら可笑しかった。
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『平清盛』 第33回「清盛、五十の宴」2012.08.26 Sunday
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JUGEMテーマ:大河ドラマ後白河上皇は、后の滋子が雅楽をにわか雨も気にせず舞い、上機嫌です。
が、姉の八条女院が以仁王をともなってあらわれ、親王宣下を要求すると不快な表情に。
滋子もなかなかのもので、上皇とのあいだの親王を帝位につかせるべく、ようやく都の政界に復帰した兄の時忠をつうじて平家の力を使い、以仁王の立太子を阻止しました。
ときに1167年、太政大臣を辞した清盛は五十歳になろうとしていました。
そこで、これを祝う大宴会が催されることに。
直前に祝いを言うため参上した源頼政は、清盛に深々と頭を下げます。
しかし息子の仲綱は、これが面白くないようす。二人はそのまま任地の伊豆へ出発。
宴は、平家一門やおもな郎党を集めて盛大にはじまります。
このとき、その宴に闖入したのは、熊野の地で生まれ育ち、清盛にとって末の弟となる忠度でした。
見た目は熊のようなその男の登場に、一門はみな驚愕。
それでも愛嬌のある忠度は、田舎くさい舞をまって清盛や一門を楽しませます。
この宴に、平家をよく思わぬ摂関家の藤原基房と兼実の兄弟が現れ、清盛の誘いで宴席につきながらも、「武家は武力はあっても、花鳥風月は理解できぬのではないか」とか皮肉を言って冷笑。
その証明のつもりか、藤原兄弟は雅な舞をみせます。
すると清盛は、重盛と宗盛に舞をまわせ、まずは互角に。
つぎは兼実が和歌の勝負を提案すると、来たばかりの忠度に歌を競わせます。
忠度には意外な才能があり、時子の出した「恋」がお題の歌も何なく連作。
(彼はのち源平合戦で、平家の都落ちや西海の転戦にて、すぐれた歌を残す歌人武将となります)
ことごとく対抗された基房はいらだって、清盛が計画している音戸の瀬戸や神殿の造営を、前例がないなどと批判しはじめます。
これに対して清盛自身は、新たに造営する厳島神社に建設する海中の寝殿というべき絵図を披露して、基房だけだなく一同を驚かせました。
さらに、自分でも舞いを始め、気持ちよさそうにふるまいます。
そして、このとき奇跡としか言えないことが起きました。
いったん沈みかけた太陽が、なぜか戻ったように見えたのです。
このウワサは伊豆にも伝わり、頼政や北条時政も驚きました。
しかし、そのころ都の清盛は、とつぜん病に倒れていたのです。
今回は激動とはいえない時期ながら、朝廷内の水面下における勢力争いに面白さがありました。
また、上記にはかかなかったものの、常盤と牛若が登場。
寛大な時子は宴席に牛若を入れましたが、この少年は清盛を父と思っているようす。
清盛も否定せず可愛がったのは、義朝の子だからでしょうか?
いろいろ伏線をはりながら次回につづきます。
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これもまた歴史2012.08.24 Friday
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評価:
大和田 秀樹
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 588
(2010-08-26)
JUGEMテーマ:漫画/アニメこのシリーズを途中までしか読んでいなかったので、最近になって気づきました。
ガンダムのパロディをいろんなネタで提供しているこの漫画に、意外なドキュメントが。
この前の巻あたりから、「ガンダム創生」と題して、いわゆるファースト・ガンダムがアニメ作品として製作され、それまでにない斬新な作品のゆえに 低視聴率の苦悩、テレビ局やスポンサーとの葛藤など、もろもろの試練を越えて不朽の名作という地位を確立していくドラマです。
魅力は、まずこの作家さんらしい極端にデフォルメしたケレン味あふれるキャラクター。
実在のスタッフやキャストを、文字どおり漫画チックな登場人物にして笑わせながら、しかし1980年当時の世相や実際のアニメ製作過程を、きっちり描いていて読み応えありあり。
すぐ翌日には次の巻も買ってしまいました(笑)。
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『ケロロ軍曹』アンコール 「侵略も省エネで」2012.08.21 Tuesday
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JUGEMテーマ:漫画/アニメCGでケロロたちが順調なペコポン侵略を進める映像を製作。
でも、膨大な手間とエネルギーを注入しているので、データ保存が大事です。
その一方、夏真っ盛りの奥東京市内が大停電に。
当然、保存してないデータは一瞬にして消失し、倒れるケロロとタママ。
夏美や冬樹も暑さにバテて、ギロロもダウンしますが。
秋ママは、そんな猛暑のなかでも、新人漫画家相手の打ち合わせに全力投球。
いつもながら凄いです。
夏美らのもとへは、小雪とドロロがやって来て、忍び流納涼術を伝授。
熱いお風呂と冷たいぬれ手ぬぐい、夕涼みの花火で、すっかりいい気分です。
ケロロたちは、この反省をいかし、電気力発電とかの非合理作戦に着手。
たちまちブレーカーは落ちるというオチでした。
Bパートは、日向家の里帰り。
田舎のおばあちゃんちに車で行き、夏休みの思い出を作ります。
ケロロにタママ、ギロロも同行して、これは以後毎年の恒例行事に。
さて、次回はケロロ大増殖の巻。
これはパロディの面白さもあって、楽しみです。
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『平清盛』 第32回「百日の太政大臣」2012.08.19 Sunday
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JUGEMテーマ:大河ドラマ清盛の出世はとどまることなく、とうとう大納言にまでなります。
しかし、これをよく思わない公家は多く、しだいに反発は大きなものに。
宗盛や知盛らは「父上は凄い」と無邪気に喜びますが、太政大臣に進むと有名無実にされる恐れも。
そんなとき、朝廷でのうしろだてとして頼みにしていた娘婿の藤原基実が急死してしまいます。
これからの展望が暗いものとなり、ふさぎこむ一門でしたが・・・・・・。
が、藤原邦綱が来訪し、基実の遺領をすべて盛子に相続させ、それを清盛が後見すべきと提案。
これに力をえた清盛に、滋子からも後白河院との親王をたのみますと依頼が。
清盛は、五節の会に素晴らしい舞いを献上して、さらに朝廷で評価を得るつもりですが。
このために参上した舞姫たちが、公家の嫌がらせで追い返されるという事態に。
憮然とする清盛の背後に、面で顔をかくした後白河院が来て、ほくそ笑みます。
「しょせん我が手のうちで踊るのみ。そなたら武士は、番犬として死んでいくのじゃ」と。
このとき、舞台へ現われたのは、かつて若き清盛が知っていた祇園女御でした。
後白河院は、美濃の青墓で会った「乙前」との名をよびます。
二人の前で、乙前はあの歌と舞を披露するのでした。
その後、乙前は平家の館にきて、清盛と懐かしい双六遊びをして笑いました。
このことで気持ちの切り替えができたのか、清盛は太政大臣になっても余裕の動き。
百日でその地位を辞任するまでに、一門の者たちを続々と出世させ、磐石な勢力基盤を作りました。
いっぽう、伊豆の頼朝は、八重姫とのあいだに子ができます。
その子を、命かけて守ると誓う頼朝でしたが、八重姫の父の伊東祐親は仰天。
生まれた赤子は命を奪われ、これに絶望した頼朝は、祐親の背後に清盛の影を見たのでした。
いよいよドラマは源平合戦にむけた胎動のときに入るようです。
平家をこころよく思わず、なにかと白眼視する藤原基房を演じるのは細川茂樹さん。
かつて大河『義経』では、清盛の五男で知勇すぐれた重衡の役でしたが、今度は政敵ですね。
この基房と兄弟の兼実は、相島一之さんが白粉の表情も無機質に好演しています。
九条兼実の名で知られるこの貴族は、動乱の時代の政情を克明に記録した日記「玉葉」で有名。
これからの源平合戦にいたる時期を、盛り上げてくれそうなキャスト陣に期待です。
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キャラと小ネタの魅力いっぱい2012.08.17 Friday
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評価:
たちき ヤマト
角川書店(角川グループパブリッシング)
¥ 630
(2012-02-24)
JUGEMテーマ:漫画/アニメこの春に劇場版にもなった人気アニメ『ストライクウィッチーズ 』のコミカライズのひとつです。
ウィッチーズのなかでも、タイトルどおりサーニャとエイラが一応は主役。
不思議な泉に落ちて小さく(サイズも可愛く)なったサーニャ、というわけですが。
この4コマとショート作品の影の主役は、あきらかにメガネ科学者少女。
その名もウルスラ・ハルトマンでしょう。
ウィッチーズの中でも人気のエーリカ・ハルトマンの双子の妹で、メンバーに新たな装備や武器を開発・提供する技術者という設定ですが・・・。
どうみてもこの娘はマッド・サイエンティスト。
それが絶妙の味となって、サーニャたちの501部隊に来ては騒動のもととなったり、敵のネウロイを撃退するきっかけとなったり、どっちつかずのお笑い担当だったり。
ギャグのネタもとは、けっこうミリタリー雑学みたいな要素が盛り込まれていて、興味のある者にはナットクの面も。また、上記の不思議な泉のほかにも、巨人ゴーレムとか北欧のサンタ伝説とか、ファンタジー的なものもあって、あきさせません。
絵柄も可愛く、坂本少佐の包丁実演販売(笑)みたいにギャグの切れ味も抜群。
まずは一読して、また読み返したくなります。
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『ケロロ軍曹』アンコール 冬樹とノントルマの少女2012.08.15 Wednesday
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JUGEMテーマ:漫画/アニメ傑作の多い夏のケロロストーリーの中でも、この回はなかなかのもの。
海に行きたい夏見と、休暇のママ、そして行きたくない冬樹も連れてケロロ発進!
まあ発進するのはケロン軍高速潜水艇ロードランジャーなんですが。
海水浴場から離れた砂浜で、ゴミや空き缶の散乱するのを悲しげに見つめる少女。
彼女はイカむす・・・ではなく、海底からやってきた不思議な女の子です。
そんな少女と、ボーイ・ミーツ・ガールとなった冬樹。
いっしょに海岸のゴミを拾う姿が、イカにも微笑ましい?
そのあと、ケロロ小隊とともに深海へ潜水艇でもぐった冬樹は、特殊潜水スーツで船外へ。
しかし、ロードランジャーを包囲して現われたノントルマ一族のため、ケロロがパニックに。
うっかり魚雷を発射したり、船外の冬樹を引いたまま急速浮上して、なんと命綱がプツン!
深海へ降下していく冬樹のまえに、巨大なムカシホオジロザメが現われます。
あわや、という時にサメを制止したのは、あの瑠璃色の瞳の少女。
その姿は、まごうことなき人魚でした。
彼女はノントルマの一族。海を愛する冬樹を助けて、地上人類へのメッセージを託します。
セリフが少ないけど存在感も魅力もいっぱいの少女の声は・・・・・・。
沢城みゆきさんだったんですか!
数年前に初めて見たときは意識しなかったけど、やっぱり上手いはずです。
最後はケロロたちも日向家も、いっしょに海岸の清掃。良い話でした。
来週は、怪しい節電によるエコ侵略作戦。
またまた傑作で楽しみであります。
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アニメで百人一首を2012.08.13 Monday
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JUGEMテーマ:漫画/アニメテレビ東京系でしばらく前から放送している深夜アニメの『超訳百人一首 うた恋い。』
録画してみたらけっこう面白いので、続けて視聴しています。
百人一首の選者として知られる藤原定家などが案内役となって、小野小町や紀貫之、喜撰法師など平安期の有名な歌人が出てくるストーリーが、その歌をよんだ背景なども併せて構成された物語。
それぞれの生きた時代での逸話に取材した一話完結だったり、「定家の部屋」「G−1グランプリ」(Gは牛車のこと)なんて小ネタのショート集だったりで、なかなかユニーク。
今年の大河ドラマ『平清盛』が、平安末期という背景の作品なだけに、しばしば和歌が登場してくるけど、学生時代に きちんと学習していない自分などは、いまさらながらためになるアニメかも。
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『へうげもの』 第15巻2012.08.10 Friday
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JUGEMテーマ:漫画/アニメついに『へうげもの』が関ヶ原に突入!
決戦の舞台となった美濃の関ヶ原盆地に、東西両軍の名だたる武将が集結します。
主人公の古田織部は、いささか遅れたものの、投石器を用意して奮戦。
小堀作介や金森重近など、新世代の数寄者も合戦にくわわれば、織田有楽斎らも活躍。
しかし、まさか勝敗の決め手となった小早川勢の寝返りが、あのような理由で描かれるとは。
合戦が終わっても、全国各地の大名や豪商らは、次なる一手を。
これから開かれる江戸時代へむけ、新たな登場人物も加わって、ますます混沌たる世に。
そこでユニークなる主人公や、数々の名脇役が、どう生きていくか、新たな展開は大いに注目です。
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