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『華麗なるナポレオン軍の軍服』2014.10.10 Friday
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ナポレオンの時代に絶対王政から続く華麗で奥深いミリタリー・コスチュームは、なかなか日本では全容がつかみにくいもの。
しかし、ここに紹介する一冊はその決定版といえる素晴らしい新刊です。
著者のリュシアン・ルスロ氏は、フランス陸軍公認画家というだけあって、考証が困難な複雑で膨大というべき当時の軍服を、見事なイラストで緻密かつ壮麗に再現しています。
その成果を一冊の本にまとめるにあたり、正規軍と皇帝親衛隊とに大別して、それぞれの基本兵科である歩兵・騎兵・砲兵を軸に、憲兵や輜重兵に工兵などの支援部隊、そして幕僚までの幅広いカテゴリーとその制服の軍帽や徽章、装備に馬具まで緻密に描いてあり感動的。
歩兵が戦列歩兵と軽歩兵に、騎兵が竜騎兵に槍騎兵と胸甲騎兵などに分かれているため、それぞれの姿が正確に描かれているこのイラスト群は、歴史好きな方や、とくに漫画やイラストにこういうキャラクターの場面を描きたいと思う人たちには、このうえない参考資料となるのは間違いありません。
このフランスで出版されていた著書を日本語にするという大変な作業をまとめあげた 翻訳家の
辻本よしふみ氏・辻本玲子氏のお二人は、『軍服の歴史5000年』などの名著をすでに出されている方々なので、その翻訳の正確・親切で丁寧なことは、読者にとって大きな助けとなっています。
おそらく今後もこれほどの成果を一堂に見られる著書は、ながく出ることもないでしょう。
ぜひ、こういう分野に関心がおありの方、その手にとって参照していただきたい名著です。
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2014/10/10 8:38 PM世間はノーベル賞一色! でしょうが、私は構わず(笑)、今日も宣伝です。辻元よしふみ、辻元玲子の翻訳本、マール社http://www.maar.com/さんから「華麗なるナポレオン軍の軍服」(リュシアン・ルスロ著。辻元よしふみ、辻元玲子 監修翻訳)が、早ければ今日あたりロック詩人・辻元よしふみのブログ