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『平清盛』 第10回「義清、散る」2012.03.11 Sunday
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JUGEMテーマ:大河ドラマ美福門院得子は、生まれたばかりの子を東宮に立て、はやくも次の帝への第1歩としました。
公卿たちの難色があると聞けば、関白の藤原忠道に話して、その娘で中宮の養子とする策で対応。
清盛は義清と弓の稽古をしながら、世の矛盾を語ります。
その義清を、内大臣の頼長は問題視していました。
ある日、義清のもとに待賢門院から誘いの文が。
しかし、邸内の帳でまっていたのは、堀河局でした。
かつて義清とひそかに逢瀬をかさねた局は、その内面を知っているようす。
「私は門院さまを愛しく思うゆえ、お救いしたいのだ」と告白する義清にひと言。
「あなたが誰よりも愛しいのは、あなたご自身でしょう」さすがに、彼の本質を看破しています。
世の乱れはさらに深まっていました。
関東で生きる義朝は、正清とともに敵の館を急襲し、打ち破ります。
これで三浦一族を配下にした義朝は、さらに同様の経緯で上総一族も従えることに。
そのころ平氏は、興福寺などの僧兵集団が都へ強訴してくるのを阻止すべく出撃。
これに成功して、ますます平氏の武力は、朝廷にとって不可欠なものとなります。
いっぽう、「わが祖父、為義も検非違使として働いていたと察する」って・・・・・・。
頼朝のナレーションは、なにか他人事みたいですが。
雅仁親王は元服したものの、白拍子を招いて今様三昧の日々に。
帝になる身ではなし、好きな今様を唄って生きるとの姿勢表明ですね。
このころ、得子が親王にまた嫌味を言われ、腹いせに出生のことを揶揄します。
これに雅仁親王自身より、珍しくたま子が激高して、得子に飛びかかり言いました。
「取り消してくださいませ、院のお子でございます!」と。
待賢門院が得子につかみかかったとのウワサは、またたくまに御所内へ広まります。
その騒ぎに、さすがの義清も平静ではいられないよう。
院の御所の庭先に、待賢門院がたたずんでいると・・・・・・。
ひそかに忍んできた義清が現われます。
その門院を気づかう言葉も空しく、彼女の心はいまだ鳥羽院に?
この意外な心情に心を乱された義清は、門院の首に手をかけて「何故あなたを思う私でなく、あんなお方を!」と絶叫。
そこへ駆けつけた清盛が、かろうじて止めに入りました。
この事件は内大臣の知ることになり、御所へ出頭した義清は、頼長の尋問に追いつめられます。
清盛は友人を救おうと門院に面会しますが、時すでにおそし。
が、尋問を聞いた鳥羽院は、義清をとがめもせず席を立ちます。
そこへ来た門院に、鳥羽院は「そなたが誰と何をしようと、我が心には波風ひとつたたぬ」
そう告げて、一座を驚かせました。
屋敷に帰った義清は、娘と妻が桜の花びらを集めている姿を見ます。
そして、おさない娘は小さな手で花びらを義清に差し出しました。
「美しいのう」と微笑んだ義清でしたが、風が花びらを散らしてしまいます。
表情の変わってしまった義清は、突然に娘を縁側から蹴落とし、走り去りました。
そして義清を心配して屋敷に来た清盛と門の外で会い、「出家する」とぽつり。
驚きかつ怒った清盛は、義清を殴ってでも止めようとしますが、もはや友の声も聞きません。
「身を捨つる人はまことに捨つるかは捨てぬ人こそ捨つるなりけり」と詠んだのち、刀を抜き・・・・・・。
烏帽子をぬぎ、もとどりを切って、武士を捨てました。
「京随一のもののふ佐藤義清は、乱世の舞台に立つことなく、世捨て人となった」
というナレーションで幕でした。
「散る」というサブタイトルのわりに、花びらばかりがやけに散っていました。
義清の美学ということなのでしょうか?
西行が誕生した逸話から創作した回でしたが、ちょっと唐突な展開が多かったような。
動乱前夜の様相もありますが、そろそろ本格的に歴史の激動編となってほしいです。
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美しい男の苦悩というのは絵になるものなのですが、
ちょっとそれはいくら何でも、なことがあって出家というのには、
絵になるとか言ってられないですね。
苦悩の果ての出家はいいのだけれど、この人ならもうちょっとスマートなほうがいいなぁ、と思わなくもなし・・・
本当に、そろそろ本格的に動き出さなければなりませんよね。| 悠雅 | 2012/03/11 11:19 PM |悠雅さん、いつもありがとうございます。
義清の破滅的愛憎劇は、いささか唐突な展開も多かったですね。
主人公が来るのも、何か義務的な感じ(?)がしました。
関東の義朝とか僧兵の強訴とか見ていると、そろそろ保元の乱に入ってほしい、とつい思います。
でないと、清盛の見せ場が無理なものばかりになりそうで?
| ふるゆき | 2012/03/11 11:36 PM |>いっぽう、「わが祖父、為義も検非違使として働いていたと察する」って・・・・・・。
頼朝のナレーションは、なにか他人事みたいですが。
ですね^^;
こうなるわけだから、ナレは義清が良かったんじゃない?って気もします。
フジッキー、声も良いしね〜。
しかし、まるっきりイケメン効果の出家シーン。
サブタイの「散る」は花びらの事だったのでしょうね。
(髪の毛かと思った^^;)
美しい花びら三昧の画面の中、相変わらずきちゃない清盛だけが
不似合いなのでした・・・^^;
| くう | 2012/03/12 12:32 AM |くうさん、今回もありがとうございます。
なるほど! この回は主役気味で難しいかもですが、義清なら西行となってからは世捨て人としてのスタンスですから、世の移り変わりをナレーションするのもふさわしいでしょうね。
花びらとともに武士としての義清も散る、というわけでしょうか。
清盛はいつまでも汚くて、誰かに忠告してほしいくらいですね。
動乱は目の前にきたようだし、平装も武装も決めないと、これじゃあ敵にあなどられますよ。
| ふるゆき | 2012/03/12 12:41 AM |今回のサブタイトルは西行のことを知らないと勘違いした方が多かったと思いますね…。
義清の“散る”美学…
美しく生きるために、世捨て人に…
最後はちょっと感動しました。| BROOK | 2012/03/12 5:53 AM |BROOKさん、今週もありがとうございます。
どうみても今回はサブタイトルが問題でしたね。
まあ、ここ数年の大河は、「サブタイトル詐欺」とまで一部でいわれる場合もあったので、このドラマだけじゃないですが。
義清が「美しく生きる」とか言うのは、ああいう性格だから自然なのですが、今回は出家して西行になるという大事なところだったのに、あちこち唐突な感じがして集中できませんでした。
今後また現われたとき、西行らしさを出してほしいです。
| ふるゆき | 2012/03/12 7:06 PM |>「散る」というサブタイトルのわりに、花びらばかりがやけに散っていました。
「散る」というのは、髪の毛と桜の花びらのようでしたね(笑)
桜吹雪、大河でよく出てきますが、綺麗だったです(^^)
残された奥さんと娘が可哀想でした(汗)
| ショコラ | 2012/03/12 9:22 PM |ショコラさん、コメントもありがとうございます。
そうですね、花びらと髪の毛が散っていたんですよね。
『義経』でも、有名な五条の橋で弁慶と対決するシーンは、かなり盛大に舞っていました。
義清は、とことんおのれの美意識だけで行動したあげくの出家ですから、ほんとに残された妻子は気の毒です。
たしか領地からの収入はそのままだったような記述を見たかもと思うのですが、たとえそうであっても、一連の不祥事のあげく出家した武士の家、とか陰口されそうで、それも哀れなことです。| ふるゆき | 2012/03/13 7:37 PM |
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